◆『ホワイトカオス』リプレイ 〜来訪者〜 前編

GM:網代 千枝
文:安藤 昌季
イラスト:くろせ秋

■はじめに

 以下は「ゲームギャザ」誌に連載中の『ホワイトカオス ブックアドベンチャー』を、会話型RPGとして遊んだ様子を文章にした“リプレイ”です。
 会話型RPGについての詳しい解説は、以下の記事をご参照ください。
 『ホワイトカオス・ブックアドベンチャー』を会話型ロールプレイングゲームとして遊ぼう!

■プレイヤーキャラクター紹介


●須和 香炉奈(すわ・ころな)/17歳、女性

【強度〜Strength】
【制御〜Balance】
【反応〜Initiative】
[初期アンカー]10
[暴走抑制点]
[保有アクセス]《クンフーマスター》[白兵系]/《ナックルトーク》[感覚系]/《ジャンピングジャック》[行動系]
※美浦市の緑山高校に通う高校二年生の少女。正義感が強く、曲がったことが大嫌い。
 格闘ゲーム好きで、運動能力に長けた自身の《イモータル》能力を使い、妙な技を繰り出す。超能力に目覚めたところを、後述する新城に見つかり、《Anchors & Ships》で能力の指導を受けつつ、協力している。プレイヤーは鷹島@ライター2号。

●須和 明伽理(すわ・あかり)/25歳(自称)、女性

【強度〜Strength】
【制御〜Balance】
【反応〜Initiative】
[初期アンカー]10
[暴走抑制点]
[保有アクセス]《センチュリオン》[召喚系]/《ヴァンパイア》[白兵系]/《ノィズィームーン》[感覚系]
《盟友》雷以斗(らいと)くん [保有アクセス]《サンダークラップ》/《スローターハウス》
※香炉奈の姉である《イモータル》の婦警。少年課所属。一見やる気なしに見えるが、正義感が強いことは妹と同じ。二人の考えが一致すると、ガチンコシスターズで手が付けられない(笑)
 現実の警察では対処できない《イモータル》事件の捜査協力を《Anchors & Ships》に求められることがあり、渋々ながら協力している。《ホワイトカオス》から拾い上げた異世界の《盟友》、“雷以斗(らいと)くん”を身にまとって戦う着ぐるみ戦士。プレイヤーはくろせ秋氏。

●新城 要(しんじょう・かなめ)/27歳、男性

【強度〜Strength】
【制御〜Balance】
【反応〜Initiative】
[初期アンカー]10
[暴走抑制点]
[保有アクセス]《シュラ》[白兵系]/《スローターハウス》[感覚系]/《ブルーウォーター》[感覚系]
※《Anchors & Ships》のインストラクター。普段は《Anchors & Ships》が運営しているスポーツクラブのインストラクターをしている。実績はあるのだが、やや押しが弱い性格で、肝心なときにはあまり頼りにならないことがある。《Anchors & Ships》日本支部長の小津 香澄に憧れているが、部下としか思われていない。プレイヤーは安藤@ライター1号。

■Act.0 自己紹介

GM:じゃあ、各キャラクターの自己紹介からお願い。

香炉奈:「須和 香炉奈(すわ・ころな)」花の女子高生17歳です(笑)
 取得《アクセス》からして「拳で語れ」という感じ。走る飛ぶ殴るというガチンコ系(笑)。
 で《イモータル》に覚醒した所を、《Anchors&Ships》のインストラクターである新城さんにつかまって、指導を受けているって感じ……。

新城:愛の鞭、愛の鞭っ(笑)

香炉奈:あうぅ〜(笑)
 格闘ゲームに出てくる怪しい必殺技を使ったりする娘なので、ゲーム好きだと思います。

新城:著作権がありそうな技を使う。“波浪拳”とか、“竜巻疾風脚”とか(笑)

GM:使うと波が出る(笑)
 香炉奈さんが通っているのは、美浦市内にある私立緑山高校ですね。生徒数がやたら多いマンモス校です。

新城:うーむ。緑山高校って、《イモータル》事件がやたら多い学校という設定だったでは。

香炉奈:魔窟だよ(笑)

明伽理:魔窟、緑山高校(笑)

香炉奈:石を投げれば、《イモータル》に当たる。

新城:そんな学校、《ホワイトアウト》しても全然、意味ないじゃん(笑)

GM:みんながはっと、振り返る。「みんな〜。これから《ホワイトアウト》切れるまで自習です〜」とか。


明伽理:香炉奈の姉の「須和 明伽理(すわ・あかり)」。花の婦警さん(笑) 万年15歳……。

香炉奈:ブッブ〜(笑)

明伽理:いや25歳(笑)

香炉奈:いつから25歳なのかは秘密なのね。妹は知ってるけど(笑)

GM:ころなとあかり。電力会社の娘さんですか(笑)

明伽理:かもしれない。人呼んでライトニングシスターズ!

GM:……呼んでない呼んでない。

明伽理:部署は少年課で、頭の固い課長がいて、書類の整理でいつも頭痛がしているという、可哀想〜な人です。

GM:じゃあ、その頭の固い課長は、大友課長という名前にしよう。

新城:仕事やんない人なの?

GM:やんない。ゴルフクラブの調整とか。磨いたりするとかが趣味。

新城:新城 要(しんじょう・かなめ)です。新城は、思想信条からの連想。下の名前は、他の二人の先生役だそうなので、精神的に揺るがない辺りを出せたらいいなと思いまして。年齢は27歳です。

香炉奈:おっとな〜。

新城:職業は、《Anchors & Ships》のインストラクター。この組織は表向き、マリンスポーツのスポーツクラブを運営しているので、本業もインストラクター。

明伽理:海の男なんですね〜。

新城:海の男だけど、得意なのは[感覚系]《アクセス》を使った情報収集(笑)


GM:で、煩雑になるのを避けたいので、皆さんはすでに3人とも知り合いってことでお願いします。以前に協力して同じ《イモータル》事件を解決したことがあるという設定です。

一同:りょうか〜い。

■Act.1.「導入」


GM:では、オープニングの描写を。大きな地球だと解る、青く丸い球が画面の中に浮かびます。
 それがすっと遠くなって、太陽系になって、銀河系になって、無数の銀河が浮かぶような、丸い形をしています。その固まりが、さらに球のように変化します。そして、その球は透明な灰色で満たされた空間に、丸くぽっかり浮かんでいるように見えます。そして、カメラはその周囲にあるまったく別の同じような球体を移します。

新城:つまりこれは《ホワイトアウト・プレーン》の中に、PCたちがいる世界が浮いているよ、という描写だね。

GM:ええ。そして、そこに小さな球が近づいていくんです。白く輝きつつ、その輝きには眩さはない。ふわふわと、吸引されていくかのように、PCたちのいる『この世界』に寄り添うように、近づいていくね。その小さい球の中には、現実に見たこともない未来的なフォルムの建物があって、その建物の見晴らしがいい窓から、一人の老人が空を見上げているわけです。
 近づいてくる《ホワイトカオス》の周囲に浮かぶ、自分とは違う《異界》。それに接舷をします。
「そうかえ。今度は、『あの世界』にしようかの」
そこでシーンが切り替わります。

注:オープニングの描写は、今回の担当GMの趣向である。映画的な雰囲気をゲームに取り入れるための演出だが、別にいきなりゲームに入っても問題はない。

■Act.2.「事件」

GM:まず最初に、お姉ちゃん。

明伽理:はい。

GM:君は今、美浦警察署内にいます。時間は昼過ぎです。ゴルフクラブ磨きに余念がない、大友課長に呼ばれます。

大友課長(GM):「いやー。須和くん。ちょっと頼みたいことがあるのだが」

明伽理:「はっ、どういったご用件でしょうか?」

注:これ以降、各自が担当するキャラクターの台詞は「」、内心思ったことは()、特に強調したい単語は『』で括ることにする。

大友課長(GM):「家出人の捜索願いが出ているんだが。日付がみんなバラバラの状態でね。統括されていないんだよ」

明伽理:「ため込んでいたんですか? 家出人の書類だなんて、今までわたし見てないんじゃないんでしょうね!」

大友課長(GM):「いや、一件一件は回したが、なにぶん、スクラップファイルが壊れてしまって」と、古〜くなったスクラップファイルの、リングの所が割れてて。

明伽理:(がーん! てことは、本部に連絡してない) (笑)

大友課長(GM):「さっきひっくり返っちゃって……あ、本部のほうには連絡しているよ。悪いけど、整頓しといてくれないか」ばさ。
「いやー。こういう細かい作業は、女の子のほうがいいからね〜」

明伽理:「今のはセクハラじゃないでしょうか」(笑)

大友課長(GM):「何を言っているんだ。力仕事は男がやるもんだろう」

明伽理:「わたし、力も充分男以上にあると思うんです」

大友課長(GM):「じゃあ、力仕事も後でやってもらうから、とりあえずこれやってくれないか」

香炉奈:うわ〜。最低だっ(笑)

明伽理:「なんてこったい」(←GM香炉奈新城[アンカー]、[経験点プール]+1)

GM:そして今、《ベクトルカード》が渡りました。このカードを渡す意味は「彼または彼女の見せ場」であることを表しています。

明伽理:「じゃあ課長。今やっている仕事よりも、こちらを優先すればよろしいんですね」

大友課長(GM):じゃあ、万年課長は一言こう言うよ。「何が重要なのか、君はよくわかっているだろう。君はとても優秀な職員だからね」とニコニコ笑います。

明伽理:「わかりました。では『課長命令』ということで、この仕事を優先させて頂きます。もし、この後、私が今抱えている仕事に支障が出た場合、大友課長の名前を出してもよろしいのですね?」

大友課長(GM):「まぁ、いざとなれば出してもいいよ〜」

明伽理:「わかりました」

大友課長(GM):にやりと笑いながら、脇にいる同僚に「捜査二課の何とかさんの所に行って『準備できた』って言っといて〜」ということで『外出中』というカードをボードに貼るわけだ。

新城:どこがで横ネジ入っても、『いない』っていうつもりなんだ(笑)

明伽理:そんな課長を冷ややかに見ながら(お茶のみ友達の署長さんに、それとなく今度話してやろう)と思いつつ、整理を始めます。

注:ここで明伽理のプレイヤーは置かれている周辺状況を、自分で考え、描写している。GMはシナリオ進行に差し障りがないなら、こうしたプレイヤーの発案を認めて構わない。無論、シナリオに矛盾が生じる、などの理由で却下してもよい。

GM:そうするとですね〜。君の同期である佐々木さんという男の人が、ふらっとやって来るんですよ。
「もらったんだけど、よかったら食べる? くるみ屋の『みなとワッフル』」

明伽理:「ありがとうございます〜♪」

佐々木(GM):「いっぱいもらっちゃったんだけど、一課は男ばっかでさ」

明伽理:「わ、もう、くるみ屋さんのお菓子、大好きなんです。後でゆっくり食べさせて頂きます」

佐々木(GM):「みんなで分けてね」

明伽理:(わたしの独り占めが……)
「一個余分にもらっちゃ、ダメですかね〜」と、思わず上目遣いで見てみたり(笑)(←GM、香炉奈[アンカー]、[経験点プール]+1)

新城:GM、佐々木さんの役やってもいい?

GM:いいよ。

佐々木(新城):じゃあ、ニコニコ笑いながら、
「そんなに好きなら、今度一緒に食べにいこうよ」

明伽理:この人は……。

GM:年の頃は君と同じ。同期です。別に彼女持ちというわけでもなく、君にそれとな〜くよくしてくれている人ではあるんですが、別に特別な関係ではありません。

明伽理:なら、いっかな〜。同期だしなぁ。

GM:ただ、誰にでも愛想がいいという噂もついております(笑)

明伽理:別に……同期の人と仲良くするのも悪くないかなと思っているので。
「じゃあ、時間があったら、行ってもいいですよ」

佐々木(新城):「じゃ、そのうちね。で、今何やってるの?」

明伽理:「課長がファイルを壊した家出人の、整理です」

佐々木(新城):「半分、俺に貸しなよ。手伝ってやるよ」って言いつつ、自分は座って、パーテーションの陰に隠れるから(笑)

GM:サボリだ(笑):税金ドロボーだ。

佐々木(新城):季節は夏なんで、「佐々木、おい外回り行くぞ。佐々木どこだ〜」という声が聞こえる(笑)

明伽理:まぁ、どちらにせよ。ファイルが早く片づいてくれないと、自分の持っている仕事もできないんで、この場合は見逃して、自分を手伝ってくれるほうを選択します。

佐々木(GM):じゃあ、新城さんにはキリのいいところで[暴走抑制点]を1点あげよう。で、手伝ってもらっていると、「ああ〜。この失踪事件ねぇ。出てこないんだよね〜。なかなかね。刑事事件かってことになって、こっちのほうでも捜査してるんだけど。被害者は未成年の15〜19歳ぐらいの男女で、毛並みのいい子供ばっかりだね」

明伽理:「そんなの誘拐して、騒ぎにならないのはおかしいなぁ」

佐々木(GM):「営利誘拐なんじゃないかって、騒ぎになっているんだけど、何分犯行声明もないし、身代金要求もないという状況で、身元不明の死体が出たなんて話もないから、今の所、オクラ入りしているんだよな」
過去3年間ぐらいに県内で、そういう事件が、けっこうあったりしている。

明伽理:へぇ〜。そんなに有名な事件なんだぁ。

佐々木(GM):「中でも有名なのが一人いて。タレントの女の子なんだけどね。『有名になりそうだな〜』って思ったころに、いなくなっちまった」

明伽理:「この娘、どっかで……グラビアか。なんかで見たな〜(そうだ香炉奈の雑誌だ)」と思い返します。で、顔写真を見ながら整理します。佐々木さんにも手伝わせて、何とかかたせるな、と思って安堵しています。


■Act.3.「湯殿」


GM:で、所変わって香炉奈ちゃん。シーンは学校です。お友達の大石 一美(おおいし・かずみ)ちゃんが「今度ね、あたし誕生日なんだよ」

香炉奈:「おお、おめでと〜」

一美(GM):「でね。パパとママに言って、みんなでお泊まりパーティをやろうと思うんだ。家で」

香炉奈:「へぇ〜」

GM:大石さん家は、学校でも有名なお金持ちのおうちです。おうちは大石御殿と言われているほどです。

香炉奈:おおっ。あの、あの、大石御殿ですか〜、とかいうようなトコなんだね。

GM:うん。でも一美ちゃんは気さくないい娘だよ。顔も広いし、友達もいっぱいいるし。

香炉奈:うん。すごくいい娘だよ。一美は。

一美(GM):「だから、よかったらうちに遊びに来てよ。ご両親にお願いしてね。今度の土日、月曜日まで連休だし」

香炉奈:「わぁ。いいねぇ〜。父さんと母さんに聞いてみるけど。一美ん家なら多分大丈夫だよ」

GM:ということで、話はトントン拍子に進み、香炉奈ちゃんを含めて、4人ぐらいでパジャマパーティをすることになりました。

香炉奈:いぇーい。パジャマパーティだよ〜。くぅーっ。(GM新城[アンカー]、[経験点プール]+1)

明伽理:女の子らしくていいねぇ。

GM:女の子らしくていいでしょ〜。で、大石さん家に、ご厄介になるよん。と親御さんに話して。その日は木曜日だったので、金曜日の夜から、ご厄介になることになりました。
 時間も楽しく過ぎていくわけです。みんなでトランプやったりだとか、おっきなテレビで映画みたり。

香炉奈:うんうん。いいっすね〜。

GM:でてくるご飯がおいしいよ。

香炉奈:おいしいよねー。うん。

GM:で、お手伝いさんもいるんだよ。

香炉奈:うわすげー。お手伝いさんだ、お手伝いさんだ、メイドさんだよ!

GM:メイドさんいるんだよね。「で、須和さま。お部屋のほう、支度できましたので、どうぞお使いください」とか言われる(笑)

香炉奈:がたがたがたがた。「庶民の暮らしとは比べものにならないっ」(笑) (GM新城明伽理[アンカー]、[経験点プール]+1)

GM:で、君は絨毯の引いてある階段を上って広〜い客間にいくんだ。一美ちゃんはかわいらしい女の子なので、「パジャマパーティだというので、おにゅーで買ってみました!」って、パジャマを披露してくれる。ひらひらした高そうなやつな。

注:ここでGMは香炉奈と一美との心の交流場面を演出している。「人と人との《絆》」が重要なこのゲームでは、こうしたシーンを挿入する必要性は高い。

新城:なんてことだ(笑) [ベクトルカード]をGMに。これで[暴走抑制点]を稼げるんだったな。

GM:うん。他の人も同意すれば[暴走抑制点]をあげるよ。

香炉奈:もちろん、あげるのに同意するよ〜。今の内に[暴走抑制点]はためといた方がいいからねぇ(明伽理も同意)。

香炉奈:で、プレゼントとか出して。「あ、これウチらから」などと。

一美(GM):「うわぁ、ありがとう〜♪ 欲しかったんだこれ〜」
 などと話していると、「じゃあ、とりあえず湯殿を順番に使って」と言われる。

新城:湯殿(笑)

香炉奈:きっとライオンの口から、えれえれお湯が出たりするんだよっ。(GM新城明伽理[アンカー]、[ベクトルカード]を香炉奈に)

GM:というわけで、君は他の女の子たちと一緒に。一美ちゃんは、一美ちゃんで「私は内向きのお風呂を使うから」って。

香炉奈:「一緒に入ればいいのに〜」

一美(GM):「恥ずかしいし〜」

香炉奈:まぁ、いいとこの娘さんだしなぁ。

GM:って言いながら、庶民ズは、固まって銭湯に行く気分よろしく、湯殿に直行するわけだ。

新城:旅行みたいだね〜。

GM:お風呂場も銭湯並みの大浴場で、たたきの所に、ちゃんと籠が一個ずつ綺麗においてあったりする。

香炉奈:どこの旅館だ(笑)

GM:ちゃんと、お客さま用に脱衣用の籠を買ってきたんだろうね。新品だよ。ちなみに風呂場は下が白い石になっている。

香炉奈:大理石っ(笑)

GM:で、壁は色が綺麗に入っているモザイクタイルだよ。「わぁ、シャワーが二つもあるよ」って、浴槽が10畳ぐらいある。

香炉奈:「泳げる。泳げるよ〜」

GM:確かに、ライオンの口からお湯が出ていて、蛇口が金色だったりするんだけど。

香炉奈:すごい。何もかもが夢みた〜い(笑)(GM新城明伽理[アンカー]、[経験点プール]+1)

■Act.4.「共鳴」

GM:そんな感じで、君たちが騒いでいる時に、君の近隣でいきなり時間が凍ります(笑)

新城:『White Chaos』の用語で《ホワイトアウト》ですね。

GM:ええ。どうしますか?

香炉奈:えっ、ちょっと待って。わたしはお湯に入って「くらげ〜」とかしている最中なんですが。

新城:《同調》しないと、事件から取り残されてしまう(笑)

香炉奈:じゃあすいません。この状態で《同調》します!

GM:じゃあ君の視界は極彩色からモノトーンに変わります。壁にかけてあったピンク色のタオルはグレーになり、周りの女の子たちが髪を上げていたシーンも、薄いグレーから濃いグレーになる。

新城:趣味の悪そうだったライオンも、格調高そうな石像みたいに(笑)

GM:ちなみに、香炉奈のタオルは色変わらない。手に持っているから。君に向かって浴びせかけられていた、シャワーの水も固まって浮いている。

香炉奈:タオル持って「くらげっ」(泣)(GM新城明伽理[アンカー]、[経験点プール]+1)
 えーと。すみません。水は固まっちゃったんですか?

新城:自分の時間を流し込まない限りは、取りあえず固まっているはずだ。

GM:時間を流し込めば、なんとか動けますね。

香炉奈:つまり、わたしの周りに、ぴっちりと冷たくない氷が張っているような状態ですか?

GM:うん。

香炉奈:取りあえず、動こうとします。

新城:接着剤の海を泳いでいるような気分だ(笑)

香炉奈:にゅにゅにゅにゅにゅ〜。(GM新城明伽理[アンカー]、[経験点プール]+1)

GM:どうにかはい上がるでしょ? そうすると、シャワーのお湯が浮いている。

香炉奈:取りあえず、触って溶かし、進みます。

GM:お湯を溶かすと、動いて下に落ち、そこでまた固まる。で、君は、閉じられた扉に時間を流し込んで扉を開けるわけだ。

香炉奈:ああ、もどかしい〜。もぅ。

新城:よく考えると、香炉奈さんは後でこの浴槽に戻って、すっぽりはまりなおさないと、「急に香炉奈ちゃんが風呂から消えた〜!」てなことに(笑)

GM:大変だね(笑)

香炉奈:とりあえず、すみません。私が手に持っているのは手ぬぐいだけですか?

GM:うん。「くらげ〜」ってやっていた手ぬぐい一個だけです(笑)

香炉奈:うう〜。どうしよう。どこかで事件が起こっているのに〜(笑)

新城:事件は風呂場で起きているんじゃない、現場で起きてるんだ!(笑)(GM香炉奈明伽理[アンカー]、[経験点プール]+1)

GM:とりあえず、基本《アクセス》の《アポート》をオススメしますよ。洋服一式を出せるから。

香炉奈:じゃあ、《アポート》しますっ。服を取り出しますっ(笑)

GM:では判定してください。《アポート》の判定は出目に【制御】を足して達成値を出してね。

新城:達成値が低ければ、ヘナチョコな服が出てくるのか?

香炉奈:葉っぱでしょ(笑) なぜかどんなに動いてもはがれないやつ。

GM:別にそこまでひどくはないよ(笑) 取りあえず、出したい服によって目標値は変わるね。どんな服を出したいの?

香炉奈:家で着てるような部屋着。下着とかから一式。

GM:それだと点数が多いので、10かな。じゃあ判定に使う[パワーレベル]を決めてください。ちなみに[パワーレベル]っていうのは、「《アクセス》をどの程度の力で使用するか」の目安です。LV0〜MAXまでの4段階があります。
 当然高いレベルで使えば高い達成値を出しやすいですが、それだけ暴走しやすくなるし、クリティカルもしやすくなるから[デザイア]も増えやすくなります。

香炉奈:《アポート》はLV0では使えないんだね。じゃあ、《LV1》で。

GM:《ベクトルカード》の効果を使えば[クリティカル値]と[暴走抑制点]の消費を1ずつ減らせるよ。

香炉奈:じゃあ《ベクトルカード》の効果を使い[クリティカル値]と[暴走抑制点]の消費を1下げます!
 下げてから、カードを場に戻します。ちぇいすと〜。(コロコロ)
 出目を置き換えて……合計8、【制御】の3点を足して達成値11!

GM:じゃあ、君が普段家で着ているようなTシャツとズボンが出てくる。あと、スポーツブラと下着。

香炉奈:ああよかった〜。下着なくて上着だけ着るの、すんごい変じゃん。

GM:で、君はもどかしい思いをしながら、脱衣所から出る。そうすると、行動系の《アクセス》は持ってるんだっけ?

香炉奈:《ジャンピングジャック》で身体能力を強化して、運動能力をすごくする、とかならできるけど。

■Act.5.「遭遇」


GM:じゃあ、そうすると君はお風呂から上がって、部屋の方に行って「何があったんだろう」と思って、外を見るわけだ。

香炉奈:うん。

GM:階段の通しの所が、綺麗なガラス張りになっていて……。

明伽理:質問。ガラスは《ホワイトアウト》しても透明でいいんですか?

新城:色が元々ないものは、《ホワイトアウト》しても透明です。

GM:そうすると、怪しい人影がひらひらした服を着た女の子らしき物体を抱えて、月のほうに跳躍したよ(笑) 女の子は気絶しているみたい。ちなみにお姫様だっこだよ。

香炉奈:お姫様だっこだー(笑) えーと。申し訳ありませんが、そのひらひらした服を着た女の子には、見覚えはあるでしょうか!(笑)

GM:顔は見えないけど、ひらひらしたものには、見覚えはあるよ(笑) どうする?

香炉奈:「ど、どうしよう一美が……。あ、外に出なきゃ」

GM:ここからどうやって出ればいいんだっけ? と君はしばらく考えて……。

新城:GM。[ベクトルカード]を香炉奈さんに。[ベクトルカード]の効果4を使って彼女の行動を示唆したいのだが。

香炉奈:ほにゃ? どうするの?

新城:マンガ的に言うと、香炉奈ちゃんは「一美を助けなきゃ! ドアをぶち破……」ガン 殴った手がビリビリビリ。

GM:残念。《ホワイトアウト》した状態でガラスを壊すには、まずガラスの所によじ登って、時間を流し込む必要があるんだ(笑)

新城:そして香炉奈さんの脳裏に、以前新城に教わった言葉がよみがえります。
 『……時間を流しこまない限り、《ホワイトアウト》中では、絶対ものは壊せないぞ……ないぞ……ないぞ……(残響音)』(笑)(GM香炉奈明伽理[アンカー]、[経験点プール]+1)

香炉奈:ああっ、新城さんとの回想シーンが、回想シーンが頭をよぎる(笑)(GM新城明伽理[アンカー]、[経験点プール]+1)

新城:ま、お遊びですが、[ベクトルカード]はこういう使い方もできるってことで一例を提示してみました(笑) ちなみに、もらったプレイヤーが拒否することも出来るからね。

GM:さて、中庭の方に出るには、サンルーム回っていくしかない。そして、一枚扉を動かせるようになっても、外までには何枚も扉があるんです(笑)

香炉奈:わぁぁぁぁん(泣) しょうがないので時間を掛けて中庭に出ます。

GM:じゃあね、香炉奈ちゃんが何とか中庭に出ると、木偶人形のような――この世界の住人を似せているんだけれども、関節があちこち逆に曲がっているような生き物が。

新城:ピノキ○?

GM:正しいかな(笑):みたいなのが。

香炉奈:どちらかというと、デザイン用のポーズ人形を思い浮かべるんだけど(笑)

GM:タローくんね。アクションドール、タローくん。

香炉奈:そういう名前なんだ、あれ(笑)

新城:で、関節がヘンな風に曲がってるんだね。

GM:ええ。それが一美ちゃんを肩に担いで、不思議な動きで空を駆け上がっていくのが見えます。モーションは、人間のを真似ているのでしょうが、なかなか難しいようですね。

香炉奈:「あう〜、かずみぃ〜〜〜〜」(GM新城明伽理[アンカー]、[経験点プール]+1)

中編に続く!

◆ 次 回 予 告 ◆

 香炉奈、明伽理、新城の3人はさらわれた一美を助けに《異界》へと乗り込む。
 そこで彼らが見たのは、《タイラント》に囚われ、《時間質量》を搾取されつづける異世界の住人たちであった。
 そして3人は、生命を弄ぶ邪悪な《タイラント》と対決する! しかしそこには……!?

 『ホワイトカオス ブックアドベンチャー』リプレイ 〜来訪者〜 中編
 3月9日、更新予定!


新城「……君は、生き残ることが出来るか!(爆)」
明伽理「どっかで聞いたようなネタ禁止〜!!」
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