◆第四話『巡り影』

■あらすじ

 古来より、異界の妖や鬼より日本を歴史の影から守護してきた勢力・九曜家。主人公は九曜家の要人を守護する役目である《要》として、現当主・九曜 珠子の異母姉である九曜 美鏡を守護していた。
 そして六年前、神域である富士の樹海で、妖を鎮める《鎮めの儀》が行われる。主人公は儀式を行う美鏡を守る任務を負ったが、それを果たすことは叶わなかった。美鏡は禍々しき《綴れ勾玉》の呪いを受け、昏睡状態となったのだ。
 それ以来、珠子付きの《要》となった主人公は、まだ幼い彼女を守護しながらも、魂を苛む日々を送る。
 そんなある日、主人公は珠子より勅命を受ける。それは《Anchors & Ships》に赴き、その組織に属する少女・乾 朋を九曜家に連れてくること。九曜家が管理していた勾玉が散逸したことで、《Anchors & Ships》もその呪いにより、被害を被っていたのだ。
 命を受け、《Anchors & Ships》に向かう主人公は、そこである出会いをすることになるが……。

■登場人物

主人公(名前は任意)/27歳・男性
 九曜家の要人警護を司る要職・《要》の任につく《能力者》。
 極めて強力な《イモータル》能力を保持する二刀流の達人だが、旧主であり、幼なじみでもあった九曜 美鏡を守れなかったことで、悔恨の念を抱き続けている。現在では、当主・九曜 珠子の警護の任に付く。
九曜 美鏡(くよう・みきょう)/26歳・女性
 九曜家当主・珠子の異母姉で前妻・綾子の長女。当主として育てられたが、喉元に“九曜星”の痣を持つ珠子の誕生で、その座を追われる。
 後妻・歩の子である珠子に賛同しない勢力が後ろ盾のため、表だっては厳しい態度を取るが、影では支えている。性格は気丈で優しく、少し照れ屋。
 六年前、勾玉の呪いを受けてから、年を取らないで眠り続けている。
九曜 珠子(くよう・たまこ)/14歳・女性
 古来より、異界の妖や鬼より日本を歴史の影で守護してきた一族・九曜家の現当主で、未来を見通す「星読の力」を強く持つ。当主の証、「九曜星の痣」を持って生まれたため、前当主であった父の死後、7歳で後を継いだ。
 8歳の時から凶悪な勾玉が散逸しないよう、自身を四六時中結界内に置き、勾玉と対決し続けている。思いやり深い人柄で配下に慕われている。
乾 朋(いぬい・ともえ)/17歳・女性
 超能力者組織《Anchors & Ships》に所属するインストラクター。
 《イモータル》事件の起こった千鳥高校に赴任したが、事件解決後に勾玉の呪いを受けてしまう。呪いにより恐ろしい激痛に苛まれながらも、周囲を心配させまいと笑顔で振る舞う気丈な少女。
磐城 昂平(いわき・こうへい)/23歳・男性
 超能力者組織《Anchors & Ships》に所属するインストラクター。六年前に起こった《恐怖の大王》との《大戦》で、主人公と出会い、その危機を助けることになる。
 主人公の尽力により、天涯孤独な自身の恩人であり、保護者でもあった乾 夫妻の仇を討てたことで、主人公に恩義を感じている。
小津 香澄(おづ・かすみ)/25歳・女性
 《Anchors & Ships》日本支部長にして、ノーベル物理学賞受賞者の才女。
 自身の持ち船である中型客船「ペルセフォーネ」号を拠点とし、《イモータル》事件調査の指揮を執っている。あっけらかんとした性格だが、人情に厚いために、今回起こった勾玉事件には心を痛めている。
平沢 百合子(ひらさわ・ゆりこ)/25歳・女性
 事業に失敗し、過労で亡くなった父の借金を抱え、苦境に立つ派遣社員の女性。
 返すあてのない借金に苦悩するが、自身を慈しんでくれた両親のことを思い、かろうじて身を持ち崩さずに必死に耐えている。九曜 美鏡に瓜二つの外見をしているが……。
時任 嵩(ときとう・たかし)/20代後半〜30代前半・男性
 超能力者組織《Storm Crusade》の幹部エージェント“賢士”。
 自身と組織の人物が『この世界』を護るために選ばれた存在であると信じ、時には手段を選ばずに信念を貫こうとする。力ある物品・勾玉の存在を知り、研究素材として興味を抱く。

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