◆第三話『椿座の佳人』

■あらすじ

 怪奇現象が続発することで有名な劇団・椿座。新米劇団員である主人公は素敵な女優になることを夢見ているが、先輩たちのしごきにめげそうな日々を送っていた。そんなある日、主人公の前に謎めいた女性・椿が現れ、主人公を助けてくれる。親切で人なつっこいが、どこかずれている彼女に対し、主人公は親しみを覚える。
 そんな時、主人公の師匠であるベテラン俳優、滝浪 啓一郎は椿を見て動揺する。彼女の容姿は滝浪の亡き妻、小春の若い頃にうり二つだったのだ。主人公と滝浪はその場に現れた謎の青年、日色 奏とともに、神出鬼没の椿を捜して、椿座の建物中を駆け回ることになる。
 そして、主人公が覚醒以来、ずっと使わないでいた《イモータル》能力の封印を解く時がやってきた……。

「いっつしょーたいむ! ウチらの出番や!」
「わんわん!」

■登場人物

主人公(名前は任意)/18歳・女性
 人気女優になることを夢見て頑張っている女の子。俳優・滝浪啓一郎が主宰する劇団「椿座」の研究生である。
 数年前に超能力者組織《Anchors & Ships》によって超能力を見いだされたが、諸般の事情により能力とは無縁に生きてきた。
滝浪 啓一郎(たきなみ・けいいちろう)/58歳・男性
 「隻眼抜刀流」シリーズなど、人気時代劇に数多く出演するベテラン俳優。剣の達人としても知られており、実戦さながらの迫力ある殺陣を見せる。演技力にも長けており、余裕ある大人の色気と風格により、老若男女を問わない人気者。
 亡き妻との約束により、自ら劇団「椿座」を立ち上げ、自宅の一部を小劇場に改装。基本的に厳しく、時に温かく劇団員たちを指導している。
 実は彼と「椿座」にはある秘密が……。
椿(つばき)/???・女性
 主人公の前に現れた、不思議な女性。頑張っている劇団員のお手伝いをするのが大好き。
 今は亡き、滝浪夫人の若い頃によく似ているらしいが……?
犬くん(いぬくん)/???・???
 主人公の《盟友》である、ハンドパペットそっくりな異世界の生物。
 相棒の「ネコやん」と共に《ホワイトカオス》に堕ちて、彷徨っていたところを偶然主人公に拾い上げられる。
 犬並みの鋭い嗅覚で主人公をサポートしてくれる。
 犬語(?)でしか話せないため、いつも猫やんに通訳してもらっている。
ネコやん(ねこやん)/???・???
 主人公が超能力で拾い上げた、ハンドパペットそっくりな異世界の生物。
 相方の「犬くん」とは運命共同体であり、分離することができない。
 あやしげな関西弁風しゃべくりとコテコテのギャグセンスがウリ。
 必殺技は犬くんとのコンビネーション技「つ〜てんかく落とし」。
九曜 珠子(くよう・たまこ)/14歳・女性
 神代より日本に存在する《イモータル》を束ね、律して日本を守護してきた一族・「九曜家」の現当主。正当な当主の証、「九曜星のアザ」を持って生まれたため、前当主であった父の死後、7歳で後を継いだ。心優しい人柄で配下の者たちに慕われている。
 未来を見通す「星読の力」を強く持つが、病弱で屋敷から出ることができない。
日色 奏(ひいろ・かなで)/24歳・男性
 九曜家に仕える《イモータル》の青年。九曜家の要人警護を行い、その密命によって動く《要》(かなめ)と呼ばれる重要な役職についている。
 当主・珠子から命を受け、「とあるもの」を探しに椿座へやってくる。珠子と九曜家に絶対の忠誠を捧げており、命令の遂行のためには手段を選ばない。

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